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『数値だけでは語れない』自作キーボードの分割/非分割と体感押下圧について

目次

はじめに

キーボードのスイッチ自体に押下圧があり、主にタイピングの軽さ重さを決定づける大きな要素になっています。

しかし、しばらくキーボードを使っている中でスイッチ自体の押下圧以外の要因での変化がありそうな部分がかなり多かったため、備忘録も兼ねてまとめてみます。

ここでは実際に体感できる押下圧を体感押下圧と呼ぶこととします。

前提

分割にも厳密には複数ありますが、今回は以下のように分類しています。

  • 非分割
    • 左右のキーが1個の筐体にまとまっているもの
    • 例: 一般的なキーボード、HHKB、cocot46plusなど
例: 非分割
  • 分割
    • 左右のキーが複数の筐体に分割されているもの
    • 例: corne, keyballなど
例: 分割

筐体は1個だけどキーが右部分と左部分に分離しているものもありますが、今回はそのような製品は非分割に分類します。(cocot46plusなど)

また、言い回しについても分割や分離などがあるとおもいますが、本記事では分割と表現してみます。

分割 vs 非分割

傾向として、分割のほうが調整できる箇所が多いです。

項目分割非分割
左右間の距離調整可能
テンティング(ロール)調整可能
ヨー調整可能
ピッチ調整可能調整可能
印字を目視する際の視線移動

分割は自分の求める究極のセッティングになるまで永遠に試行錯誤すると思いますが、試行錯誤しすぎてどこに向かっているのか見失うこともあります。

非分割はピッチのみ変更できるため、一度バチッと決まったら環境が固定化されます。ただし、それ以外の変数部分に不満があっても変更できない縛りはあります。

また、左右間の距離については、大きく広げることで肩が開き、呼吸しやすく背筋も伸びる傾向にあり、比較的猫背にならない気がします。

リモートデスクワークを4年ほどしていますが、猫背になる、下を向くなどの行為が長時間降り積もると精神的にも暗い方向に向かいがちなので、肩を広げて上を向くことは大きなメリットになると思います。

視線移動

完全無刻印であり、記号も含めて完璧にブラインドタッチできる方には関係がないと思いますが、数字や記号だけは目視して打鍵する方も少なくないと思います。

その際、左右間のキーが離れていたり、角度が付いていると視線の総移動量が増加することから、逆に非効率になってしまいます。

体感押下圧について

前提として、ユーザによって最適な押下圧は異なります。 そのため軽いから良いという事を示唆するものではありません。

キースイッチには押下圧がありますが、実際に体感する押下圧は環境に左右されます。

具体的には以下になります。

  1. 左右間の距離
    • 物を押し込む力の掛けやすさで変わってくる
    • 体の中心にある物を思い切り押す場合と、大きく肩幅を開いた状態で真下に押下する場合では前者のほうが荷重をかけやすい → 打鍵も軽くなる、のではないかと推測
  2. テンティング
    • 角度がつくほど押しにくなるため重めに感じる
    • おそらくですが、テンティング無しの状態では腕や手の重みで真下へ押す力がアシストされますが、テンティング角度をつければつけるほど斜め横方向へ力を掛けなければならないためと推測しています。
  3. ピッチ
    • 角度をつけることで、上の段が指に近付き、軽く感じる
    • ただし、角度に比例するかというとそうではなく、角度を付けすぎると押下しにくくなる。
    • 理想に近い角度で体感の押下圧が最適化される印象。
  4. ヨー
    • ここでの押下圧の違いはあまり体感できない
    • 単純に押しやすさへの寄与はある。
  5. リストレスト
    • 手からキーボードへの落差が大きいほど軽く感じると思う
    • リストレストを高くするとキーボードとの落差が小さくなる → 軽く感じる。
    • リストレスト無しでは相対的にキーボードの位置が高くなる → 重く感じる
  6. デスクの高さ
    • 落差という観点ではリストレストと類似の項目
    • 身体から相対的に高い場所にあるものは重く、低い場所にあるものは軽くなる印象。
  7. 姿勢
    • 姿勢が良いほど、力がかけやすく体感押下圧を下げやすい

ロール、ピッチ、ヨーがどの回転角かは以下をご覧ください。

3次元ベクトルの回転「ロール・ピッチ・ヨー」 – Watako-Lab.
https://watako-lab.com/2019/01/23/roll_pitch_yaw/

理想の配置でタイプが重いと感じる場合は、より軽いスイッチへの換装で課題が解決される可能性もあるため、検討の余地があります。

非分割の場合、以下の変数を変えることができないため、体感押下圧は低くなる傾向にあると推測します。

  • 左右間の距離
  • テンティング
  • ピッチ

さいごに

ここまで確認頂ければ分かる通り、全く同じキーボードに同じキースイッチとキーキャップをつけたとしても、デスクの高さやキーボードとの距離、姿勢などで全く異なる打鍵体験なり得ます。

そのため、キーボードの構成を変える以外にも変えて試せる箇所はある、というところだけお伝えしたいです。

環境を最適化するか、求める環境に自身が適応するか、両者をほどよいバランスで調整していけると良いのかなと思います。

記事中に登場したホワイトトラックボールと、銀河パームレストは超オススメです!

キーボードの試行錯誤などを以下でも解説しています

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